ムスリムになって良かったこと

さて、今回は僕がムスリムになって良かったことについて話そう。幾つもあるけど5つに絞って順位を付けてお話したい。

5位 お酒を止められたこと。

今では信じられないが、ムスリムになる以前の僕は浴びるほどお酒を飲む酒豪だった。家でも外でも飲むのが大好きだった。

じゃあそれで本当に幸せだったかというと、確かにその時は嫌な事も辛いことも忘れる事ができて幸せだと思っていた。しかし、二日酔いに悩まされる。お金は浪費する。トラブルは増える。人に迷惑はかけるなど酔が醒めて現実世界に戻るともっと嫌な気分になっていた。

深酒をするたびにそんな自分が嫌になってお酒から足を洗いたいとずっと思っていた。お酒が改宗の障害にもなっていたし、改宗してすぐに止められたわけではない。しかし、礼拝を始めたらお酒よりも気持ちよく、ストレスも少なくなるだけでない。お金もかからない。良いことばかりでアッラーへの感謝が生まれ、気づいたらいつの間にか飲まなくなっていた。

4位 くだらない人間関係から解放された。

お酒をやめれば、当然付き合う人間も変わる。以前は飲んで愚痴やゴシップを言い合う関係だった。一般の日本人社会に違和感を感じながらも仕方ないと諦めてそこにいた。

外国人を主としたムスリムの集団に入ったことでに日本人社会に特有の集団への同調圧力や空気読めなどという変な不文律からも解放されたし、仮にそういう人が居ても自分とは関係ないと思えるようになった。

3位 斎戒(断食)の喜び

イスラームの5つの柱のひとつに、ラマダーン月に斎戒をするというものがある。この1ヶ月間は日中は飲食などを断つ行いだが、それによっていつもよりも心の平安が得られ、日没後の断食解除の食事(イフタール)の喜びはまたひとしおだ。ラマダーンの夜に行うタラウィーの礼拝といい、素晴らしいものだった。ムスリムにならなければ決して味わうことはなかった。

2位 礼拝の喜び

1日5回の礼拝というと大変そうに思えるが、やってみると大変どころか、礼拝することで気分がすっきりしてストレスがなくなる。

また、イライラしたり落ち込んだりすることも少なくなる。だから礼拝できることに感謝し、喜びを覚える。

お酒が止められたのも、礼拝のほうがずっと良く、酔って気分が悪くなることもないしお金もかからない。小さな過ちなら礼拝で赦されるのであまりくよくよと悩まなくなった。

1位 アッラーのみを信じる事で、それ以外のものへの隷属から解放された。

アッラーは唯一にして全知全能で完全無欠ある。この世界に存在するものは全てアッラーの被造物で完全無欠なものではない。

まして、人間の作った価値観やイデオロギー、世間の風潮などは幻想であり、ただの偶像神に過ぎない。

アッラーのみを信じる事で偶像神である世間体や人間のイデオロギーから自由になったこと。

これが何物にも代えがたい。

以上が僕がムスリムになって良かったことである。これもまた、苦労はあっても悪いことはひとつもなかった。

最後に本の紹介である。『イスラームのロジック』中田考 著

イスラームをより深く知るにはぜひおすすめしたい。