替え歌の話

僕の趣味としての替え歌歴は古く、小学校低学年にまで遡る。ざっと40年近い歴史になるだろうか。

僕の娘達の話によれば最近の若い子達はあまりこうした遊びはやらないようだが、昔はこういう事は当たり前のようにやっていて、よく学校帰りに下ネタ盛りだくさんの替え歌を友達と一緒に熱唱したものだった。

中学、高校生になっても変わらず、周りの多くの友達が

『幼稚臭い遊びなんて出来やしなかった〜 替え歌からの 卒業〜』(尾崎豊 卒業 改)

と言わんばかりに背伸びしてそうしたことをしなくなっても、万年小学生の僕は更に磨きをかけていき、大学に入ると『師匠』というべき替え歌の達人に出会った。更に本の虫だった僕は語彙が増え、論理的思考力が鍛えられることで子供にはなかったものを手に入れてますます色々なテクニックやノウハウを蓄積してパワーアップしていった。

大学中退後、仕事、結婚、家庭生活で長らく遠ざかっていたものの、スマホが普及していつでもどこでも音楽をダウンロードしたり、歌詞なども簡単にググれるようになったらことで復活し、出来上がる作品数も激増したうえに更に高度な技が使えるようになった。

昔はCDを購入したりレンタルしたり、あるいはテレビやラジオに頼っていたので、素材となる楽曲集めにも限界があった。山のような楽曲を集めても実際に使える素材はごくわずかである。

しかし、この20年余りのメディアの進歩のスピードは凄まじく、素材として集められる楽曲もほぼ無尽蔵。替え歌歴30数年目にして初めて量産体制が確立した。

さて、どのように作るかというと、ざざっと聞いてみて、似たような音の糸口になりそうなキーワードを見つけるのことである。

まるでGoogle検索エンジンが世界中のwebサイトに高速で検索かけるように、僕の脳内アルゴリズムを用いて自分自身の脳味噌または外部資料の媒体に脳内検索をかける。こうしたキーワードをいくつか拾い出したところで、点と点を繋げて論理的に整合性を持たせて意味を逆にしたり、最後のオチを考えるのがとても面白いし、それ自体、膨大なネタと論理的思考力を要するので、かなり重たい頭の体操だ。

そんなことやってたら、うちの子供達まで真似するようになった。

こうして替え歌作りは子々孫々まで伝えられていくのだろうか。

さて、僕が替え歌を作る上で大きな影響を与えたのが嘉門達夫さんです。彼の作品からはいっぱい勉強しました。

具体的な替え歌の作り方は嘉門さんがyoutubeにアップしています。

https://youtu.be/PGhzvGryUQI

おすすめのCDはこちら。嘉門達夫さんの替え歌のアルバムです。